saji-サジ- (旧称: phatmans after school)って言うバンド、知ってますか? 僕は最近、ずっとこれを聴いています。
saji-サジ- は、2011年にデビューした、全員が札幌出身の3人組ロックバンドです。バンド名の意味は「放課後に輝くかっこいい男子たち」。イメージキャラクターのクマ(通称: pasくん)がなんとも言えない感じで、それもまたいいんです。
全く知らない人に聞いてもらうと「バンプにしか聞こえない」と言われるんですが、僕はあんまりそう思ったことはありません… この系統のバンドの解像度が高いんでしょうか。
きっかけ
2018年の12月ごろに、TSUTAYAで「なんかビビッとくるアーティストさんいないかな〜」とぶらぶらしていた時にビビッと来たのがきっかけです。僕は曲を聴く時にまず歌詞を聴くのですが、僕が好きな詞の曲が多く、曲調も好きなものだったので、すぐに1枚借りて全曲聴いて、その後とりあえず全アルバムを揃えました。
何がいいのか
まず歌詞です。若者の迷い・葛藤や社会への不満、少しばかりのネガティヴな要素が詰まっています。僕は性格診断によると、悲しみや憂いに惹かれるタイプらしいのですが、これもあってか歌詞がどストライクでした。一般的なアーティストなら「頑張れ!前へ進め!生きろ!」と歌うところでも、pasは直接そう歌わなかったりします。そうは歌ってなくても、曲を聴いているうちに自然に頑張りたくなったり、前へ進みたくなったり、精一杯生きたくなったりします。そういうところも魅力に感じています。夢や理想との乖離や未来への不安を描いた曲が多いように感じます。
あと、サウンドです。曲調が結構多彩なのですが、どの曲も完成度が高く何回も聞きたくなってしまいます。こういうところも魅力なのかなと思います。アルバムを通して聴いてると、「こんな曲からこんな曲まで!?と」となると思います。また、ボーカルの歌い方も歌詞に命を宿すようなもので、とても印象的で最高です。
好きな曲
1. ツキヨミ
おそらくpasで一番有名な曲だと思います。友人に進めるとしたらまずはこの曲からと言った感じがあります。印象的なサビのラブソングです。聴いていていろんなストーリーを思い浮かべてしまいます。気づくと歌っていることもしばしば。Youtubeのサムネイルだけ見ると不気味に見えるかもしれませんが、全くそんなことはないので一旦聴いてみてほしいですね。
2. 7日間.
初めて聴いた時、最後の歌詞に衝撃を受けました。曲の内容としては、ある若者が自殺をするまでの7日間の日記をつけるものです。聴いている側に直接訴えかける歌詞はないですし、ポジティブな歌詞でもないですが、聴いていると自然と生きたいという思いが溢れてきます。自殺を考えている人や、過去に考えたことのある人にぜひ聴いてほしいと思います。個人的には曲名の最後に「. (ピリオド)」が付いているのも素晴らしいと思います。
3.リコーダー
割とマイナーなのかな? アンクロニクルというアルバムに入っています。軽快なリズムに乗せて心の中に生まれる自己矛盾を歌っているように聞こえます。サビの「Peace, Hello, Who? Step on no pets! ラーリラッタリラリラリラ 悲しいことがあったって 明日は必ずやってくる」が耳に残りやすくて、前向きになれるような気がして、とても好きです。ちなみに「Step on no pets! (ペットを踏まないで)」は回文になっています。普通に聴いていたらきづかないですよね。
4. 過去現在未来進行形
タイトルだけ見ると「どんなやねん」とツッコミそうになりますが、曲は至って真面目です。というかチョーかっこいい。「夢は過去現在未来進行形」という歌詞があるのですが、まさにその通りだなと思います。今、目の前に諦めてしまいそうな夢がある人に聴いてほしいですね。「上手くいかない/出来ない毎日も やがて飛び立つための滑走路(ルート)」とか聴くと、「さて、夢に向かってもうひと頑張りしますか!」という気持ちにさせてくれます。
5. レイジーシンドローム
この曲のタイトルを聴いて「ん?」となった方もいるかもしれません。実はこの曲、水樹奈々さんも歌っていらっしゃいます。ボーカルのヨシダタクミさんは色々なアーティストへの楽曲提供も行なっているようですね。もちろん、本人たちも歌っています。とにかく歌詞の韻が良い曲です。その中にもストーリーが感じられる一曲です。実は学生時代な書かれた曲だそうで。
6. 東京少年
地方に住んでいた方が上京するときはこんな感じなのかなーと思いながら聞ける曲です。夢や理想を追い求めて上京したは良いけれど、現実はそんなに甘くなかった。必死に毎日生きて、夢への道からはみ出さないようにするだけ。そんなことを繰り返していたら、どこかで間違えていたみたい。もう戻れない。そんな曲です。
7. メディアリテラシー
打って変わって社会に対する疑問を投げかけている歌です。人が死んだニュースが消費される様子を描いています。人が倒れていても気にしない、そんなニュースが流れていたら悲しい振りはするけど悲しくなんかない、こんな僕は最低ですか?嘘つきなんですか?クズですか?
8. さよならスペースシャトル
キミに会いたいけれど、会えない。そんな曲は幾多とありますが、独特の世界観に上手く落とし込めていると思います。とにかくスケール感が大きいのと、歌詞の内容が少年の夢のようで、ワクワクさせてくれます。「がらくた 廃材」を集めて、秘密基地を作りたくなるような少年の心を思い出します。
9. シリアル
またもや曲調が一変しました。とにかく明るくポップです。毎日毎日同じ日々にうんざり。でも、夢や理想に向かって毎日一歩ずつ。明日はきっといい日だと信じて進むしかない。この 「くだらねえ 素晴らしき 世界」を。
10. Milky Way
この曲はpasになる前のバンド、UnLimitedのものですが、ここで取り上げます。しっかりとしたバンドサウンドで軽快ながら幻想的な雰囲気を作り出しています。題名通り、天の川を挟んだ2人の気持ちを描いています。この曲の詞の中の言葉の選び方が個人的にとても好きです。
まとめ
本当にどの曲も良い曲ばかりなので、ぜひ色々な曲を聴いてほしいなと思います。また、MVもアニメ調で良いものが多いのでYoutube上で一回見てみてください! 最近、ベビロテしすぎて頭の中からメロディが離れないくらいにはなってきました。この先彼らがどんなものを作るのかというのがとても気になるので、これからの活躍にも期待したいと思います。